第85章 彼女はカンニングが好きじゃないのか?

華南高校がカンニングを一切許さないのは、誰もが知っている。

前に試験中の不正が発覚したのは3年前――期末試験で、3年生がカンニングをしていた。見つかった瞬間、即座に記録に残され、その汚点は一生消えない。大学の進学にも、就職にも影響する。

「145点から745点だぞ。カンニングじゃなきゃ何だって言うんだ」

田村良平が、氷みたいに冷えた声で言い切った。

掲示板で大騒ぎになっている“賭け”の件はもちろん目に入っていた。採点チームに来たついでに、田村はわざわざ橘結衣の成績表を確認したのだ。

すると――春山一花に勝つために、橘結衣は不正に手を染めた。

そう考えれば、全部つじつまが合う。

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